■ベラヌール

ドラクエに登場する町や村などで、実際に行ってみたいと思う場所が幾つかあります。

2であれば、僕なら断然ベラヌール。というわけで、今回は水の都ベラヌールについて書かせてもらおうと思います。


■ベラヌール、FC版の美しさ

FCのゲームには独特の美があります。FCとブラウン管が織り成す、写真に撮ると消えてしまう不思議な美しさ、とでもいったものです。ドラクエだと特に印象深い作品が2で、中でも黒をバックに映えるモンスターの鮮やかさは素晴らしいの一言。しかし城や町だって負けてはいません。いつだったか久しぶりにFC版をやっていて、ベラヌールの町の造作の魅力に今更ながら気づかされました。FC世代でない人には全く伝わらないかもしれませんが。

■ベラヌール、想像しやすい美しさ

といっても、実際に行くことを考えた場合、やはり二次元では困ります。では、三次元に起こしたベラヌールの町はどんな感じなのでしょう。

周囲を水が取り囲み、町の中にも水路が走っている水の都。言うなれば『水があって町がある』といったその光景は、おそらくヴェネチアのような感じではないかと僕のようなヤツでも想像できます。ヴェネチアはおろか海外には一度も行ったことはありませんが、それはそれは素晴らしい町並みでしょうし、加えて武器屋にドラゴンキラーなんかが売っていた日には、たぶん卒倒ものでしょう。

2Dでも美しく、3Dでも当然美しいに違いない、という想像しやすさ故に、ますます訪れてみたくなる次第です。

■ベラヌール、もう一つの顔

そのたたずまいとは裏腹に、ベラヌールには別の一面が。FC版2公式ガイドブックによれば、魔界に一番近い町という別名を持つといいます。その所以は、町にある旅の扉がロンダルキアへの洞窟に繋がっているためでしょう。つまり、2の世界ではロンダルキアの大地が魔界ということですが、雪降る高地が魔界というのも何だか珍しいような気がします。まぁ、あれだけ凶悪な化け物が徘徊していれば、魔界と呼びたくなるのも頷けますが。

■ベラヌール、その対比

思ったのですが、ベラヌール(美しき水の都)が最も魔界に近い場所であり、ロンダルキア(美しき一面の銀世界)が魔界であるというこの対比は、意図して作られたものなのでしょうか。美と醜。善と悪。そういったものは表裏一体だということを示しているのかもしれません。そう考えると、ゾーマのあの有名な言葉にも繋がるものがあり、なかなか奥深いものが感じられませんか?

■ベラヌール、あの神父

話は変わりますが、ベラヌールにはローレシアの王子たちに次のようなことを言ってくる神父さんがいましたね。

*「なんと ふきつな!
  あなたがたの かおには しそうが
  でていますぞ。

そりゃあまあ、自慢じゃありませんが三人合わせて百回は死んでますから。内訳はローレシアの王子十回、サマルトリアの王子七十回、ムーンブルクの王女二十回といったところでしょうか。

というのは半分冗談で(どのあたりが冗談かは想像に任せるとしまして)、死ぬことが日常の2で聞く上記の台詞は、素直に笑えないと同時にユーモアたっぷりにも聞こえて、思わずニヤリとしてしまいます。FC版なら尚のこと。

■おわりに

ベラヌールの町は、紋章や稲妻の剣、水の羽衣や世界樹の葉、デルコンダルの城など重要な情報が多く得られる町でもあります。テパの情報もあれば親切だったかなと思いますが、あの情報の少なさが2の良さ(?)でもあったりしますから、あえて問題ないと言わせていただきます。ところで、さんざん上でも書いてますけど、ベラヌールってあの2の町なんですよね。おかしいな、何故かあまり行きたくないような気がしてきました。

了

UP:10/05/01
こんなのっぱら

―DRAGON QUEST FAN SITE―

  • Top
  • About
  • Text
  • Text *
  • Link