■ローレシアのおうじ

【ローレシアのおうじ】(以下、ローレシアの王子)について。


■人物

ローレシアの国の王子。伝説の勇者ロトの血を引いている。SFC版公式ガイドブックには、次のように紹介がある。

ロトの血筋で結ばれたパーティのリーダーとして、活躍する。
射抜くような瞳の奥に、熱いハートを宿した、天才的な戦士。

これを見る限り、リーダーシップに長けた熱血漢であることが窺える。事実ゲーム内でも、パーティの剣として、また盾としてとても頼りになる存在だ。ただ、“奥”あるいは“宿した”という単語から察するに、自身の熱さを表に出す性格ではないようにも思える。どちらかといえば言葉でなく、態度・行動で人を引っ張るタイプなのかもしれない。

また、下記の台詞から分かるとおり、異性からも同性からもモテモテの人物である。

<ローレシアの城:2Fの兵士>

*「わたしも ○○○○おうじに
  ついてゆきたい!
*「しかし わたしには おうさまを
  おまもりする やくめが…

<ローレシアの城:1Fの女性>

*「ああ ○○○○おうじ。
  いってしまわれるのですね……。
  わたしは せつのう ございます。

世界を救った後、王位を継承。今度は一国のリーダーとして活躍したことだろう。

■家族

父親と母親(らしき人物)が存命である。

《父親》

父親はもちろんローレシアの王さま。王さまのくせに銅の剣と50Gというはした金だけ持たせて実の息子を旅立たせたケチ野郎として有名である。また、世界を救って凱旋した息子に無理やり王位を譲り、早々と隠居する。まるでやる気がねえ。

《母親》

母親(らしき人物)は、城の一階西側の小部屋にいる女性(リメイク版ではシスターのドット絵)だ。彼女に関しては以前にUPしていた文章でも触れたけれど、王子とどういう関係なのかいまひとつ分からない。FC版とリメイク版で台詞がぜんぜん違うからだ。

<FC版>

*「○○○○は まだ こどもなのに。
  つらくなったら いつでも
  かえってきて いいのですよ。

<リメイク版>

*「ムーンブルクのこと
  私も 聞いてしまいました……。
*「大神官ハーゴンは
  邪悪なチカラの もちぬし。
*「自分を ほろぼそうとする者に
  呪いをかけると いわれています。
  お気をつけて下さいまし。

FC版の台詞ならば、おそらく多くの人が母親だという印象を受けると思う。しかしリメイク版はどうだろう。これだけ見て母親と感じるには、僕の想像力ではあまりに不足だ。

FC版の台詞を踏まえて考えると、母親でないと言い切ることはできないかもしれない。ただ、いずれも王子に近しい人物であるという前提で見るならば、リメイク版のあの女性は、どちらかと言えば実母でなく乳母なのではという気がする。

と、以前に書かせてもらったのだが、あの女性の向かいに一般人らしい商人のおっさんがいることから、后の部屋としては少々下々の者と近すぎるかもしれないというようなコメントをいただいたことがある。言われてみれば確かにそうだ。結局のところ、彼女は何者なんだろうか。

■天才的な戦士

天才的な戦士。上でも紹介した公式ガイドブックにある王子の形容だ。彼は、ある意味では3の戦士や4のライアンといった本職の戦士より戦士であるかもしれない。

特筆すべきは王子が装備可能な武具。まったく選り好みしないのが凄い。MSX版に存在する危ない水着はどうか知らないが、それ以外のものは全て装備できる。そんなキャラは彼しかいないだろう。剣だろうと杖だろうと鎧だろうとローブだろうと、種類を問わず使いこなす姿はまさに天才と呼ぶにふさわしい。おそらく他作品に登場する装備品に関しても、女性専用アイテムや伝説のアイテム以外なら装備できるのではと思う。

また、戦士に欠かせないパラメータである力・HPも当然ながら素晴らしい伸び方を見せる。彼のことが語られる際、必ずと言っていいほど“呪文は一切使えない”という説明が付いて回るが、“呪文など使う必要がない”と言い換えても差し支えないのではないか。少なくとも僕は、ローレシアの王子も呪文が使えたらなと思ったことは一度もない。

■おわりに

もしドラクエの全キャラクターの能力を同じステージで比較できた場合、ローレシアの王子はどのくらいの位置に収まるだろうと考えることがある。個人的希望としては、力部門でトップ争いをしてくれれば言うことはないのだが。

了

UP:12/06/01
こんなのっぱら

―DRAGON QUEST FAN SITE―

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