■ラインハット

このあいだ、DS版のドラゴンクエスト5をやっていて驚いたことがある。何にってラインハット城下町の過疎っぷりにだ。

RPGに出てくる町や村は大抵過疎っているものだと思うが、ラインハットは異常だ。それも本格的に国の情勢がやばくなっている青年時代ではなく、主人公がまだ子供のときの話だから困る。町にいる者といえば武器屋と道具屋と宿屋の主人、女の子、そして犬だけ。もう一人防具屋がいるにはいるが、旅の商人だと本人が言っているのでラインハットの国民ではない。

そもそも店舗以外の民家が一軒もないのだ。かと言ってグランバニアのように城内に居住区があるわけでもない。夜になると女の子はいなくなってしまうが、いったい何処に消えたのか分からない。そのあまりの人気のなさに恐怖さえ覚える。虚構の世界にしか見えないのだ。

いや、作り物であることは当然なのだが、他所じゃそんなことを感じたりしない。カボチや4のソレッタは田舎ではあるが、それなりに賑わっている。化け物や圧政に苦しめられている3のジパングやサマンオサ、4のテンペだって、そこで生活している人々の息吹は感じられる。しかしラインハットは……気のせいだろうか、6の絶望の町が天国に思えてきた。

了

UP:11/02/19
こんなのっぱら

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