■仲間モンスターシステム
ドラクエ5で好評を博した【仲間モンスターシステム】が、ドラクエ6にも引き続き採用された。今回はそのことについて書かせてもらおうと思う。
■存在感
5ではあれだけ存在感のあった仲間モンスターだが、6だと無意味感が漂いまくっている。はっきり言ってスライム格闘場に出場できるスライム系以外必要ない気がするのだ。
6では人間のメインキャラクターが全部で六人登場するが、連れて歩ける定員の数は全部で八枠だから、残りは二枠になる。したがって、その二枠を準メインであるアモス、ドランゴ、そして仲間モンスターで争うということだ。つまり、仲間モンスターが入る余地など、ないに等しい。
主人公とバーバラ以外ならルイーダの店に預けられるので、メインを外すという選択肢もあるにはあるが、個人的には預けたくない。6のメインはバックボーンがしっかりしており、物語にも深く関わってくる者が多いからだ。
しかし、考えてみると5でも定員は八枠だ。主人公、奥さん、子供が二人で四枠。因縁浅からぬネコとサンチョを入れると六枠で残り二枠。6と殆ど変わらない。それでは何が違うのだろうか。
思うに、5では仲間モンスターを除くと一人ないし二人で旅する期間が長い。つまり、六から七枠は空いていることが多いわけだ。従って、必然的に仲間モンスターをパーティに加えて冒険するようになるだろう。だから活躍もしてくれるし、愛着も沸いてくる。ずっと旅をしていれば、メインを凌駕する存在感を持つことだって不思議ではない。
ところが、6の場合はどうだろう。モンスターを仲間にするには魔物使いに転職する必要がある。つまり、その頃には既に五枠が人間で埋まってしまっているということだ。おまけに、その仲間たちで結構内容ある時を過ごしてもきている。会話イベントも多く、例のバカ強い中ボスを共に倒した経験だってある。また、6では誰もが殆ど同じ呪文・特技を使えるようになることも、仲間モンスターの存在感が薄くなっている要因だろう。
5と6の違いは、そこらあたりに起因しているのではないか。
■名前
重箱の隅をつつくような疑問になってしまうが、6は仲間モンスターの名前も、何だか手抜きされているように思えてならない。
どういうことかというと、例えばウインドマージの一匹目は【メルビー】で、ボストロールの一匹目は【トビー】で、リップスの一匹目は【マリリン】であるわけだけど、5の魔法使いの二匹目は【メルビー】で、5のキメラの二匹目は【トビー】で、5の踊る宝石の四匹目は【マリリン】だということだ。つまり、全然違うモンスターの名前が使いまわされているのである(まぁ、マリリンはリップスのイメージが強いけど)。
中でも一番悲惨なのはダークホーンだ。ダークホーンの一匹目はアンクルだが、これは5のアンクルホーンの一匹目と同じ名前。アンクルホーンがアンクルなのは分かるが、それに従えばダークホーンはダークであるはずだ。それが何で微塵も関係がないアンクルという名前になるのだろう。もはやアンクルホーンとのホーン繋がりだけで、アンクルにされたとしか思えない。わけがわからん。
■おわりに
ここまで書いておいて何なのだが、リメイク版では仲間モンスターはスライム系だけになるらしい。改善してほしいと思っていたところが改善されるのは少々驚きであるが、やはり、他の仲間モンスターはあまり意味がないということだったのだろうか。
しかし、反対意見のユーザーの方もたくさん居られるようだ。つまり、その人たちにとっては改悪であり、僕の感想と違って仲間モンスターは必要な存在だというわけだ。
改めて開発スタッフさん達の苦労を実感する。僕なんて好き勝手ほざいてるだけだから。