■マダンテ
ドラクエ6のリメイクが、DSで発売されるようです。
こんなサイトをやってるくらいですから僕は多分ドラクエが好きで、ドラクエに関しては大抵のことに肯定的だと自分では思っているのですが、それでもやっぱりおかしな部分が目につくことがあります。それは僕がドラクエの中でも三本の指に入るほど好きな6でも例外ではありません。いや、6が好きなだけに余計気になると言ったほうが、より正確でしょうか。
いずれにしても、6にはそんな所が多いと僕は感じています。そして、その中でも僕が一番どうにかして欲しいと前々から思っているのが、このページのタイトルにもなっている【マダンテ】なのです。と言っても、マダンテという呪文自体が嫌いだというわけではありません。その扱われ方が気に入らないのです。
※マダンテは特技の欄に分類されていますが、ここでは呪文として話を進めます。では何が気に入らないのかを説明する前に、6におけるマダンテが、どのような呪文なのかをはっきりさせておこうと思います。
■マダンテとは
マダンテとは、遥か昔、大魔女バーバレラによって編み出された究極の呪文です。その強大さ故に扱える者は極僅かでしたが、魔法都市カルベローナに住む人々の手によって、バーバレラ亡き後も後世へと伝えられていました。
あるとき、その存在を恐れた大魔王デスタムーアがカルベローナの町を焼き尽くしてしまいます。マダンテは消え去ったかに見えました。しかし、実はカルベローナの人々は肉体を失いながらも夢世界へと逃れ、そこに町を築き存在していたのです。ところが、それを知ったデスタムーアの魔手は夢世界にまで及び、今度は島ごと町を封印されてしまうのでした。
時は過ぎ、主人公たちの活躍により島の封印が解かれます。そのときカルベローナに存在するマダンテの使い手は、只一人だけでした。使い手の名はブボール。町の長老です。ブボールは、間もなく寿命を迎えようとしていました。彼女は自分の命が尽きる前に、バーバレラの生まれ変わりであるバーバラに、マダンテの極意を伝えようとします。
ところが、それを何処からか見ていた大魔王の攻撃がブボールを襲います。が、その目論見は失敗に終わることに。僅かに早く、バーバラがマダンテを会得するほうが早かったのです。最期の役割を終えたブボールは、若者たちに未来を託し、息を引き取ります。
■ここが汚い!
6におけるマダンテ。それがどれだけ大切な要素であるか、ご理解を戴けたでしょうか。あるいは、再認識して戴けたでしょうか。大魔女バーバレラが編み出し、大魔王デスタムーアが恐れ、ブボールが最後の力を振り絞って未来に託した究極の呪文。それがマダンテなのです。それにも拘らず、やらかしてしまったのです。
こんなにも特別な存在であるはずのマダンテを、何故ただの仲間モンスターである、はぐれメタルが覚えてしまうのでしょう。何故はぐれメタルの職業に就けば誰でも覚えることができてしまうのでしょう。これはどう考えてもおかしいです。全く意味が分かりません。
え? ダークドレアムを二ターンで倒すため? それにいったいどれほどの価値があるというのでしょうか? 皆無です。そんなの僕はいりません。
■おわりに
それまでの冒険を通してユーザーの中に構築されていった世界観。ストーリーや登場人物に対する思い入れ。そういったものを一気に瓦解させてしまうようなことが平気でされていることが残念でなりません。願わくは、リメイクによって改善のあらんことをと、心の底から思います。まあ、こんなところで僕なんぞがいくら喚いても、全くの無駄だということは分かっているのですが。