■特技

ドラクエ5では仲間モンスター専用だった【とくぎ】(以下、特技)が、ドラクエ6だと人間にも使用できるようになった。それにより、以前とは一味違った戦闘が行えるようになったが、同時に弊害も生まれた。


■弊害・その一

まず、呪文の存在意義が低下したことが挙げられる。多くの特技は呪文と違ってMPを消費しないため、同じような性能であれば、どうしても特技のほうに軍配が上がってしまう。【ベホマラー】より【ハッスルダンス】、【ラリホー】より【甘い息】という具合に。

特に攻撃呪文の立場は悲惨そのもので、実質モンスター専用という感じだ。敵が使ってくる攻撃呪文は結構脅威なのだが、こちらが使う場合はそれほどでもない。敵モンスターのHPが5以前に比べて多いにも拘らず、攻撃呪文の威力は据え置きというのが原因だろうか。つまり、終盤に近づけば近づくほど、役に立たなくなる。

それでも特技がなければ、あそこまで呪文の地位が下がることはなかっただろう。『灼熱の炎』や『輝く息』などブレス系の存在は、もはや論外。威力はバカ高く、全体攻撃でMP消費もゼロと、チート以外の何物でもない。

■弊害・その二

人間離れした特技の存在も、気になる点だ。といっても、生身の人間に『真空波』を起こせるわけがないとか、あるいは『地響き』を立てたりできるわけがないとか、そんなことを言いたいんじゃない。

それ以前の問題として、人が口から火を吹き砂を吐き、毒霧を撒き散らし、さらにはモンスターの顔を舐め回すといった、怪獣大戦争さながらの光景というのが、どうにも受け入れ難いのだ。まぁ、悪役プロレスラーに、そういう人がいないわけではないが……。

■おわりに

リスクもなしに強力な攻撃ができるというのは何とかしてほしいところだし、人間離れした特技に関しても、ミレーユやバーバラも使うのかと考えると、やはり異常な戦闘風景だと思う。それこそモンスター専用にしてくれれば、という感じがするのだが。

了

UP:09/12/18
こんなのっぱら

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