■マリベル

【マリベル】はドラクエ7に登場するメインキャラの一人だ。フィッシュベルの網元アミットの一人娘であり、主人公の幼馴染でもある。公式ガイドブックには、

お嬢様育ちのせいか、かなりのわがまま娘。
興味をもったものには何にでも首を突っ込みたがる性格で、
隠しごとをされるのが嫌い。

と、彼女のことが紹介してある。それに加えて結構な毒舌家で、思ったことをズケズケ言うし、主人公のこともやたらと馬鹿にするもんだから、嫌いな人にはあまり評判がよくないとか(当たり前だけど)。今回は、そんなマリベルについて、少しばかり書かせてもらおうと思う。


■マリベルと会話システム

実際に、どれくらいの人がマリベルのことを好きでないのかは定かでないが、個人的には好きなキャラクターである。とかく暗くなりがちな7の世界で、彼女のような存在は貴重だと思うのだ。そして、そのキャラクター性は7で初登場した会話システムによって最大限に引き立てられている。

7の会話システムは、マリベルのためにあると言っても過言ではない。彼女ほど、その言動が目立つ仲間はないからだ。他のメインはといえば、キーファは途中でいなくなるし、ガボは腹が減ったとしか言わないし、メルビンとアイラも面白くないわけではないが当たり障りのない真面目な受け答えが目立つ(メルビンはたまにエロじじいになるが)。

一方マリベルはというと、一時離脱するにも拘らず、その強烈な個性を際立たせている。その発言はいちいち批判めいているが、なにかにつけて悪口ばかり言っている人(たとえば、このサイトの文章を書いてる奴)によく見られるような嫌みったらしさや根暗根性はまるでなく、むしろ清々しい。

何か憤ることがあれば素直に怒るし、悲しいことがあれば素直に悲しみを表現するその性格は、アイラの言葉どおり「話してて気持ちのいい子」だと言えるのではないか。また、他のキャラとの絡みが多いのもマリベルの特徴。随所で見せる仲間との掛け合いは最高に面白い(特にガボとの会話が)。

うーん、どうも上手く言えないが、彼女の存在は7の世界に一定の明るさをもたらしているように感じるのだ。それに、普段の口調は辛辣だが、根の部分では優しい性格だということも、さまざまな場面で現れている。

■マリベルと呪文

戦闘での役割を見た場合、マリベルは魔法使い系のキャラクターと言えるだろう。公式ガイドブックには、次のように説明されている。

とてもかしこく、MPも上がりやすいので呪文を使うのが得意。
その性格通り、最初に覚えるのも攻撃呪文だが、
女の子なので力は強くないし、HPも高くない。

まさに、典型的魔法使い系キャラクターだ。それでは、マリベルが転職せずに覚えることができる呪文・特技を見てみよう。下記がその一覧だ。

<マリベルの呪文・特技>
呪文・特技名 消費MP 修得Lv
メラ 2 3
ルカニ 3 4
しっぺ返し 0 5
ラリホー 3 7
リレミト 8 9
ホイミ 2 10
マヌーサ 5 11

お気づきだろうか。そう、確かにその性格通り、最初に覚えるのは攻撃呪文のメラである。だが、それ以外には一つも攻撃呪文を覚えない。むしろ補助系が多いラインナップになっているのだ。6以上に攻撃呪文の陰が薄い7なのだから、バーバラと同じかそれ以上に攻撃呪文を覚えてもらわないと使う機会がまるでないのは明白だ。それも早い段階で覚える必要がある。

だから、モンスターを強くするなどしてバランスをとってでも、転職前までにギラやヒャド、ベギラマくらいまで覚えて欲しかった。ずっと後で仲間になるアイラが何故かギラを覚えているせいで、余計にそう思ってしまう。その初級閃光呪文を、いつ、誰に向かって使えというんだろう?

■おわりに

そうそう、マリベルのワガママさや好奇心旺盛さを表しているのがメラであるならば、Lv10で覚えるホイミは、きっと彼女の優しさの表れだ。こういうささやかでスマートな表現をさらっとしてしまうところも、ドラクエのミリキだと思う。

了

UP:10/08/07
こんなのっぱら

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