■詐称
このページでは、ドラクエ7に登場するプロフィール詐称の疑いがある者たちを紹介させてもらおうと思う。
■チャーミー
チャーミーは移民として登場するバニーガールだ。しかし、実はガールではなくボーイのようである。つまり性別詐称だ。本名はチャールズというらしく、自ら口を滑らせて名乗る。7に限らずドラクエにはバニーに女装した男が多い気がするのだが……。特に被害はないからいいんだけど。
■カシム
カシムはダーマ神殿奪還イベントに登場する人物だ。ダーマの親衛隊の一員で、のちに隊長へと昇格する。彼に対する疑惑は、ずばり職業詐称である。まず下の台詞を。
フーラル「約束は はたしたぞ。
今度は あんたが オレののぞみを
かなえる番だぜ 魔法戦士どの。
*「そ その気になれば 私だって
女剣士を助けた 魔法戦士みたいに
ゆうかんに戦えるんだぞ。
この魔法戦士というのは共にカシムのことを指しているのだが、彼と一緒に戦った時のことを思い出して欲しい。果たして魔法戦士らしい呪文や特技を使っただろうか? 僕は見たことがない。それどころか、三回に一回くらいの割合で様子を窺ってターンを過ごすという、ホフマンの系譜(※)に名を連ねる一人なのだ。
※4のホフマンから始まった、いないよりはいたほうがマシなハズなのに、どうもイライラさせる行動を採るお助けキャラの系譜。ただ、カシムと出会うのは特技や呪文の力を奪われた人々が暮らすふきだまりの町であるから、あるいは彼もそうなのかもしれない。しかし、人々が力を奪われたのは、乗っ取られたダーマで転職しようとして泉に浸かったのが原因だ。カシムがダーマを乗っ取られるときに逃げ出したのなら、別の方法で力を奪われたということになるだろうか。
力を取り戻せるようになった後のカシムの活躍を示す台詞に以下のようなものがある。
*「その戦士ったら 助けたネリスを
腕に かかえたままで 魔物を
じゃんじゃん なぎ倒したんだから。
うーん、一緒に戦う機会があればハッキリするのだが、疑惑は疑惑でしかないか。
■ラグレイ
ラグレイはメザレのニコラ宅に居候している戦士だ。発端はニコラの勘違いであるとはいえ、伝説の英雄に成りすますことで養ってもらっているので、立派な身分詐称と言えよう。
本物の英雄メルビンが目の前に現れても、自分が偽者であることは内緒にしてくれとか言ってくる。エンディングでは、主人公たちと一緒に自分も魔王と戦ったことにしてくれと、口裏を合わせてもらおうと図々しい。以下がそのときの台詞。
ラグレイ「いやあ 魔王のイオナズンを
続けて喰らったときは 正直いって
もう ダメかと思いましたよ。
ラグレイ「ね? ○○○○さん。
魔王は確かにイオナズンを使ってくるが、続けて使ってくることはない。ラグレイは自ら進んでいらばの道を歩んでいるというマリベルの台詞は、まさにその通りだと思う。まぁ、偽者ではあるがメルビンは別に構わない様子だし、ニコラも幸せそうだからいいのかもしれないが。メイドさんは食費がかさむと言ってかなり迷惑がっているけど。
■タイムマスター
詐称しているのは何も人間ばかりではない。時のはざまの洞くつのボス、タイムマスターもそうである。
こいつとの戦闘では下手をすると時の砂で何度も時間を戻される。しかし、時を操っているのはタイムマスターではなく、その両隣に現れるマキマキだ。タイムマスター自身はまったくタイムのマスターになっていない。マキマキのほうがタイムマスターじゃん。と思った人は多いだろう。関係ないけど、ボスなのにダークビショップと同じカラーリングなのも少し悲しい。
■マジックリップス
最後にマジックリップスを紹介しよう。
マジックリップスは、6で初登場したリップス属の新種モンスターである。しかしこのリップス、名前にマジックと付いているにも拘らず、全く呪文を使えない。ベビーサタンのように使おうとして失敗するとかじゃなく、MPゼロで使用を試みることすらしないのだ。どこがマジックなんだと僕が言ったら、知人がこう言ってきた。
*「色がマジックなんでしょ。
色??? 言われてみればマジックっぽい気もするが、マジックっぽいってなんだ?
因みに8に再登場するマジックリップスは、しっかり呪文を使ってくる。何かというとマジックバリア。マジックだけにマジックバリア。気のせいかもしれないが、何だかわざとらしい。
■おわりに
チャーミーやラグレイはそのままネタキャラだから良いのだが、マジックリップスは明らかに設定ミスだと思う。まさか本当に色ってことはないだろう。しかしタイムマスターはどうなんだろう。ワザとやったのだろうか? 何のために? ツッコミどころを作ったとか?