■三人の賢者(一)

※今回は以前知人のサイトに載せてもらってた文章を改変したものです。

初代ドラゴンクエスト(ドラクエ1)にロトの洞窟なるダンジョンが登場します。魔物が一切出現しない不思議な洞窟です。その最深部に、ロト(3の勇者)が自身の子孫に向けて残した石版があります。書いてある内容は次のとおり。

わたしの名は ロト。
わたしの 血をひきし者よ。
ラダトームから見える 魔の島に
わたるには 3つの物が
必要だった。

中略

そして 今 その3つの
しんぴなる物を 3人の
賢者に たくす。
かれらの 子孫が それらを
守ってゆくだろう。
ふたたび 魔の島に
悪が よみがえったとき
それらを あつめ 戦うがよい。

大魔王が残した最期の言葉から、3の勇者は悪が再び現れることを予期し、後の世の為この石版を残したわけです。

石版にある三つの神秘なる物とは【雨雲の杖】・【太陽の石】そして後にロトの印となった【聖なる守り】のことです。魔の島に渡るための【虹のしずく】を手に入れるには、その三つのアイテムが必要でした。

では、三人の賢者とは何者なのでしょうか。今回はそれについて見ていこうと思います。


■太陽の石の賢者(一)

勇者ロトが神秘なる物を託したという三人の賢者たち。一説によると、勇者と共に旅をした三人の仲間ではないか、と言われることがあります。それを聞いたとき、なるほどなぁと思いました。何故なら、彼あるいは彼女たちは、勇者と共に大魔王の言葉を実際に聞いているからです。三つのアイテムを後世に伝えることの重要性を最も理解していたのは彼らでしょうし、なんか単純に格好よくないですか?

で、いつだったか3をしていると、ある一人のおっさんに出会ったのです。見た目は大臣ですが、大臣ではありません。ただのおっさんです。彼はラダトームの城の地下に住んでいて、次のようなことを言ってきます。

*「なに? たいようのいし?
  そんなものは ここには ないぞ。
*「しかし おかしなものじゃな。
  ゆめを みたのじゃ。
*「このくにに あさが きたとき
  だれかが わしに そのいしを
  あずけにくるゆめをな……。

はい、何やら暗雲漂ってまいりました。が、ここまで来たら世界に朝が訪れた後にも会いにいかねばならないでしょう。次の台詞がそのときのものです。

*「おお あれは まさゆめじゃった!
  たいようのいし しかと
  あずかりましたぞ!

はい、予想通りの展開です。しかし勇者さん待ってください。おっさんは予知夢的なものを見たとかいう嘘くさいことを言ってきただけですよ? ナジミの塔のじいさんと同レベルの発言ですよ? それなのに大切な太陽の石を渡しちゃっていいんですか? それだけで賢者って呼べるんですか? 誰が? おっさんが?

こんな具合に太陽の石は素性の知れないおっさんにあっさりと託されてしまいます。つまりこのおっさんが三人の賢者のうちの一人というわけですが、僕は勝手にそれなりのドラマを期待していたので、この事実には正直拍子抜けしました。ところが、このおっさんについて調べていくうちに、そんなことはどうでもよくなるほどの驚愕の事実が判明したのです。

三人の賢者(二)に続く

UP:13/10/24
こんなのっぱら

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