■時空をかけるおっさん(一)

ドラクエ4のメインキャラクターである【ライアン】と【トルネコ】。

この二人のおっさんがドラクエ8にゲスト出演しています。8のミニゲーム、モンスターバトルロードの対戦相手という形で登場したのですが、気になるのは彼らがいつ頃の二人なのかという点ではないでしょうか。4のエンディング後? それとも4のゲーム開始前? はたまた各章の終わりから勇者と出会うまでの何処か? というわけで、今回はそれを見てみようと思います。

ではライアンから。


■ライアン:仮説一

まず、ライアンが率いるチーム【ホイミングレイス】のメンバー、【ホイミン】に注目してみます。ホイミンとは、人間になりたいという夢を持ったホイミスライムで、4の第一章でライアンの仲間になったモンスターです。そして、第五章で望みどおり人間になったことが判っています。つまり、8のライアンは、第一章終了後から第五章でホイミンが人間になるまでの間のライアンということになるかと思います。

しかし、これだけで結論付けてしまうのは早計に過ぎるかもしれません。

■ライアン:仮説二

仮説1が正しいのか否か、他の側面からも確認してみることにします。8で聞けるライアンの台詞に注目してください。

ライアン「私の ホイミングレイスに
  勝つ者が現れるとは 時代は変わったな。
ライアン「だが 激闘の時代でなければ
  人生の充足とは 得がたいものだ。
  私も 昔が なつかしい……。

ライアンにとっての激闘の時代とは、いつを指すのでしょう。それは、なんと言っても4の仲間たちと旅した、あの時代ではないでしょうか。ライアンは昔を懐かしがっているので、その時代は過ぎ去ってしまったということ。つまり、8のライアンは4のエンディング後のライアンということになると思います。

おや、仮説一と仮説二の間で矛盾が出てしまいました。

■ライアン:仮説三

というわけで、どうにかこうにか矛盾を解消しなければなりません。ここからは完全なる想像の世界になってしまいますが、宜しければお付き合いください。

では、仮説一と仮説二のどちらを軸にするか決めようと思います。

まず仮説一のときのライアンは、勇者を探し出すという使命を自らに課していました。モリーの頼みとはいえ、バトルロードなどに参加するとは少々考えがたく思えます。また、仮説二に見られるライアンにとっての激動の時代が、勇者たちと旅した時代以外にあるとは、やはり思えません。従って、仮説二を軸に考えてみようと思います。つまり8のライアンは4のエンディング後のライアンだという線で話を進めさせてもらいます。

そこで問題になってくるのがホイミンの存在。何故、4のエンディング後にライアンとホイミンが一緒にいるのでしょうか。

まず考えられるのは、ホイミングレイスのホイミスライムが4のホイミンではない可能性です。ライアンと一緒にいるホイミスライムだから僕はてっきりホイミンだと思っていたのですが、実は違うのでは。思い返せば、何の証拠もありません。

では、あのホイミスライムは何者なのかですが、おそらくその辺を浮遊していた野良です。バトルロードのチーム編成を考えたときのライアンの心情を想像してみましょう。モンスターを仲間にするとなると、きっとホイミンのことを思い出したに違いありません。ライアンの脳裏によみがえる、ホイミンとの珍道中(モンスター連れなので)。それで、目に付いた野良ホイミスライムを思わずスカウトしたのだと思われます。

しかし、あれが本当のホイミンである可能性も捨てきることはできません。例えば、3のやまたのおろちや5のニセたいこうのように、ホイミンも人間に化けることができるようになっただけなら、ホイミスライムに戻ることはできるでしょう。あるいは、もっと別の形で人間になったのだとしても、元の姿に戻れないかどうかは判断不可能です。

*「ボクは ホイミンという たびのものです。
*「ライアンさまに どうか ぶじで
  たびをつづけられますよう
  おつたえください。
*「そして ホイミンが
  とても かんしゃしていたと……。
  では……。

こういってライアンのもとを去ったホイミンですが、後に再会したのかもしれません。いずれにしても、8のライアンは4のエンディング後のライアンだと結論付けたく思います。

時空をかけるおっさん(二)に続く

UP:10/10/17
こんなのっぱら

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